草木染め
現在では一般名詞になりましたが、語源は昭和4年に山崎斌氏が、合成染料と区別するために命名されたものです。(日本草木染譜 山崎斌著 染織と生活社刊)
草木染とは、天然の草や木から煮出した染料液で染色したものをさしています。あるものは根っこから、あるものは樹皮から、葉っぱから、芯材からというように色素の存在部分が限られているために、さまざまな形態のものがあります。
基本は煮出して染料液を作り、浸け染めあるいは筆描きで模様を染めます、しかしこのままでは、色素が非常に不安定な状態ですので、さらに金属を掛け合わせて安定な状態にします。
金属は主に「アルミ」「錫」「銅」「チタン」「鉄」を使用します、その昔は「クロム」を使用した時代もありましたが、環境汚染、人体への影響などから今はほとんど使用されていません。
この金属を掛け合わせることを媒染と呼んでいます、植物の色素を化学的にすると亀の甲(ベンゼン環)が並んでいるわけですが、そこに金属をつけることで色素が別のものに生まれ変わり、新たなる発色と安定を得ることになります。
また、一般に草木染と言われている技法の中でも、藍染と柿渋染(柿渋そのままの場合)は、媒染を行ないません。
また、「茜」「紫根」も、アルミ先媒染のみの染色を行います。
花びらの鮮明な色は、アントシアンやポリフェノールなどの色素で、ほとんどが熱で分解されるのと、日光に対しての堅ろう度(耐久性)が弱く、さらには色素が特殊なため一般の草木染の処方では固着しません。花びらには、花びら用の染色処方があります。(花びら染め)
媒染剤
また、金属も固形のままでは取り込むことができないため、金属と薬品を結合させて水和物(水溶性)にしてから媒染します。このときに使用される薬品が「塩酸」「硫酸」「酢酸」等で、、塩化○○、硫化○○となります。
これらは強酸で金属が色素と結合した後に塩酸や硫酸となり、特に木綿や麻等で残留した場合には生地が次第に脆化する(傷む)原因となります。
また金属には優劣があり、染色後でも下地に使った金属より強い金属が塗布されると、下地の金属と後で塗った金属が入れ替わることがあります。この作用を元にして商品化されたのが、錫着抜液とチタン着抜液(または糊)です。











